緊急ではなくて重要な事、
手配・確認のお問い合わせ先について

 

空き家をご自身で管理を行う場合

 

経年劣化や自然災害などで建物に破損が生じてしまった場合、一時的な応急処置や緊急修繕を行うなど早急に対応をしなくてはならないケースがあります。

管理をしていくのであればご自身で対応できない修繕工事などについてはご自身で業者手配を行う必要があります。

その為にも、各場面に応じた業者の手配先や修繕のタイミングなどを相談出来る確認先を事前に調べておくことが必要です。

 

ここでは管理をしていく上で修繕や工事が必要となった場合などに、どこに連絡し手配をするのか、また、相談したい場合の確認先などをご紹介させて頂きます。

 

 

現地へ行く必要があります 

定期的に現状確認を行うために現地へ行きそれぞれの箇所のチェックが必要となります。

 

 

現状を把握するための主なチェック項目

 

【室内】

1. 排水口に水は溜まっているか？
2. 天井や壁や床に雨漏れなどシミは無いか？
3. 窓ガラスが割れていないか？動物の糞など生き物が住み着いている形跡はないか？

 

これらの項目があげられ、懸念する事は、

 

①について、排水に水が溜まっていないと下水から悪臭が上がってくる恐れがあります。

また害虫の進入路になる危険性も有ります。他にも水道を使用していないと錆などの影響で水道管が破裂してしまうケースもあります。

 

②について、室内に水の進入路があるという事は天井や壁が弱り剥がれ落ちてしまう恐れがあります。また湿気の原因に繋がり傷んだ床下などにシロアリが繁殖してしまう危険もあります。

 

③について、イタズラで窓ガラスが割れてしまっているケースもありますが、割れた窓から浮浪者や小動物が住み着いてしまう恐れもあります。

浮浪者に関しては室内での不審火などで火災を起こされてしまう危険もあります。

雨風を凌げる場所として浮浪者や動物の侵入の危険性に併せ害虫が繁殖をしてしまう場合もあります。

 

 

 

【外回り】

1. 外壁、軒、破風、屋根、樋は剥がれたり飛んでいないか？
2. 雑草は伸びていないか？庭木は越境していないか？
3. 塀やフェンスはグラついていないか？
4. 外壁や軒裏にハチの巣は無いか？
5. 水道メーターの止水栓は閉めているか？

 

等があげられ、これらの事から繋がる危険性としては…

①について、塀やフェンスが倒れ、人や車などにぶつかり損害を与えてしまう恐れがあります。

また倒れてしまった際に道を塞いでしまい通行にも影響を出してしまったケースもあります。

 

②について、台風や劣化の影響で建物の一部が落下してしまい近隣所有物に損害を与えてしまう恐れがあります。

またそれらが人にぶつかり怪我を負わせてしまった場合は賠償責任が課されてしまいます。

 

③について、雑草や庭木の手入れを怠ってしまうと害虫の繁殖に繋がる恐れがあります。

近隣の方には庭木の越境や枯葉が飛んでしまう等で迷惑をかけてしまう事があげられます。

また、タバコの投げ捨てなど不審火による火災の危険もあります。

 

④について、ハチの巣は、軒や外壁の高い部分で発見されることが多いですが、近年では土の中からスズメバチの巣が発見されている事例もあります。

近隣住民が刺されたというケースもあり、刺されてしまうと死に至る危険もあります。

 

⑤について、水道メーターの止水栓は開けたままにしていると、水道管凍結や水道漏れの恐れがあります。

劣化などの影響で水道管が破損してしまっている場合で止水栓を閉じていないと水道が漏れたまま気づかずといったケースもありました。

 

このような事例があげられます。

 

原則として

 

定期的な点検と維持管理の原則

 

● 最低でも月に一度は現地へ行き現状を確認しましょう。

● 破損や壊れる恐れがある箇所はすぐに直す手配をしましょう。

● 人が住んでいないというのを感じさせないようにしましょう。

● 台風や大雪などの自然災害の後は必ず現地を確認に行きましょう。

● 近隣の方へ連絡先を伝え緊急時は連絡を貰える状況を作りましょう。

 

上記の内容はご自身で管理をしていくのであれば大変重要な事になります。

 

もう一つ重要なのは異常が発生した場合に修繕や工事を手配する時の各業者などの連絡先を事前に明確にしておくことが重要となります。

 

各項目の手配先について

 

【室内に異常が出た場合】

1. 室内の異常についてはリフォーム業者に問い合わせれば大抵の事は対応してくれます。水道やガスなどの設備については各項目の業者に問い合わせると良いでしょう。
2. 害虫が発生した場合には害虫駆除をしてくれる専門業者があります。
3. 浮浪者等が住み着いている形跡が見られる時は、警察に相談して支持を仰ぎましょう。またガラスが割れている場合には侵入経路になり兼ねないので、すぐに修理する等の対策をしましょう。

 

【外回りに異常が出た場合】

1. 屋根や外壁等、建物の異常がある場合はリフォーム業者で対応可能です。近年では塗装業者でも対応してくれる業者もあります。
2. 雑草や庭木の剪定を依頼したい場合は造園業者に依頼する若しくはシルバー人材センターに依頼する事で解消されます。
3. 塀やフェンスなどを修繕したい場合は土木会社やエクステリア専門業者などで対応してくれます。カーポートや郵便ポストの修繕にも対応してくれます。
4. ハチの巣の駆除につきましては害虫駆除と同様で専門業者に依頼しましょう。ご自身で駆除をするのはとても危険ですのでお勧めは出来ません。
5. 水道管の破裂などによる水漏れが発生した場合は、まずご自身で止水栓を閉めて水道業者に連絡し手配しましょう。

 

この様に各項目の事案が発生してしまった際、どこに連絡し手配するのかを把握しておく事が大切だと思います。

 

中には工事を無理やり進めてくる業者もいるので、見極めは難しいと言えますが、工事の時期や内容について親身になってアドバイスしてくれる業者を選ぶと良いと思います。

 

継続が要されます

 

◆ご自身で管理を行うとなると維持管理の継続が必要不可欠となります。

 

管理者の声として

 

• 「最初の半年位はしっかり管理出来ていたけど一年と持たなかった…」
• 「ご近所さんからお庭の草木でクレームが来ている。手入れを誰かに頼みたい…」
• 「台風の影響で屋根が飛んでしまい近隣へ迷惑をかけてしまった。その為、被害者への謝罪、業者との現地打合せと、維持管理以外で一月に何度も実家へ行かなくてはならない…」
• 「排水口に水を流すという知識がなくて行っていなかった。下水から悪臭と害虫が上がってきて、近所に迷惑をかけてしまっている…」等、維持管理を継続して行う事は簡単ではなさそうですね。

 

ご自身で管理を行う場合は、最低限の知識が必要となり管理の事や修繕について事前相談できる場所は必要と言えます。

 

管理会社の存在

 

ここまでの記事を読んでいると、ご自身で行う維持管理と言うのは時間と体力が必要になる事が分かります。

修繕や管理相談を出来る業者を探すのも手間がかかるなど、ご自身で管理するのが困難な場合は

管理会社に依頼するというのも一つの方法です。

 

それでは管理会社に依頼したケースをご紹介させて頂きます。

 

管理会社に依頼できる項目

 

● 目視
● 現場写真

● 防犯確認

● クレーム対応

● 看板設置

● ポストチェック

● 草木確認

● 全室換気

● 通水（水回り全箇所）

● 雨漏り/害虫有無確認

● 玄関周り清掃（戸建）

● バルコニー清掃（マンション）

● 不法投棄/ゴミ処分

● 室内簡易清掃

● 除草剤散布/敷地整地

● 簡易草刈り/簡易庭木剪定/簡易高圧洗浄

 

を依頼する事が出来ます。

 

 

追加オプションで草刈り、庭木剪定、害虫駆除、不要物廃棄、緊急点検を依頼できます。

 

● 点検内容記載の写真付き報告書を送付してくれるので毎月現状確認が行う事が可能です。

● 点検時に異常個所が発見された場合には、修繕時期などのアドバイス、業者への見積もり依頼を

　 行い、修繕をご希望される場合は手配まで行ってくれます。

● 価格はプランにもよりますがオプションを除き全てカバーできているプランを選んでも

　 月額10,000円＋税なので時間と体力を考慮すると妥当かもしれません。

 

相続された家屋をご自身での維持管理をご検討の方へ

 

ご自身で維持管理を行うという事はそれなりの決意が必要となります。

管理をしていく上で、何かあった場合の相談場所や対応してくれる手配先が必要と思われます。

費用は掛かりますが、時間や体力を確保できて、空き家についての相談しやすい管理会社に依頼するのが一番かもしれませんね。