子供達と同居、 介護施設の入居による売却
「子供達と同居することになった」「介護施設に入所する」等、様々な理由で売却を考える方は少なくありません。
また、ご自宅をそのまま何もせずに空家にされている方も増えております。近年、自宅が空家となったときによく見られるのが、「とりあえずそのままにしとこう」「いつか売ればいいや」と、放置してしまうケースです。
しかし、空き家となってしまった自宅は、【空き家】になった時点で売却をしてしまうのが一番だという事と、自宅の売却で失敗しない為に気をつけるポイントをご説明します。
ポイント1:空き家は、遅くとも3年以内に売却しましょう。
子供達と同居、介護施設に入所などの理由で、自宅を空家の状態にされている方は多いと思います。
なぜなら多くの方は、いろいろな思い出の詰まったマイホームを手放すのは、心苦しいなど、様々な理由があるかと思います。
しかし、失礼な言い方になってしまいますが、どんな状況であれ空き家は空き家です。
誰も住むわけでもない状況の中で、建物の劣化は日々進行していきます。
持ち家をもっていれば、固定資産税という税金もかかりますよね。
これだけでも空き家をそのままにしておくより売却をした方が良いとゆう大きな理由となりますが、実は、法律上、税制上でもいち早く空き家は手放すことが利口だと言えるんです。
理由として、不動産売却で利益があった場合、【住民税・譲渡所得税】が課税されます。
税率は、所有期間5年以下でおおよそ40%位、所有期間5年以上でおおよそ20%位の税金がかかりますので、かなり高額となっています。
※購入時の契約書のあるないによっても状況がかわりますので、詳細につきましては、ご相談下さい。
但し、ご自宅の売却に限っては、大きな控除があるのでご安心して下さい。
この控除額は、3,000万円です。ほとんどのケースが控除額を上回る事は少ないので、ご自宅の売却で売却益の心配をしないで済みます。
しかし、【空き家】の場合には注意して下さい。
なぜなら、この控除適用には期限が定められています。
現在、空き家としている方は、必ず確認して下さい。この期限とは、【持ち家に住まなくなってから3年目の12月31日】までの売却に限ります。
※下記図を参考にして下さい。
つまり、子供達との同居でも介護施設に入所でも、持ち家に住まなくなり、空き家となったその日から、3年後の年末までに、売却をしないと3,000万円の控除は適用されないということになります。
この控除は、所有者の特例となっています。控除が使える使えないでは、大きな違いがあることがわかりますよね。
※空き家を相続した場合も特例が使えますが、控除が適用できない場合もありますので、注意が必要です。
控除が使える例と、使えない例を簡単にご説明しますので参考にして下さい。
※ただし介護施設などにいる親が実家の売却を待たずして亡くなった場合、「相続空家売却の3,000万円控除」は使えないので、家が空き家となったら親が元気な内に売却するべき。
ポイント2:2015年施行「空き家対策特別措置法」による大きな影響
空き家問題が深刻化する前は、所有者の財産である家を勝手に調査にしたり、管理状況の改善を促したり、撤去などの処置をしたりすることはできませんでした。
しかし、この「空き家対策特別措置法」施工後の今では、各自治体などの独断ですることができるようになりました。
この法律は空き家問題の深刻化を受けて施行されたものですが、空き家所有者がもっとも危惧すべき点は、空き家の固定資産税が増税される可能性が出てきたという点となります。
厳密にいえば「増税」ではなく、今ある優遇措置が撤廃されるということです。
建物が建っている土地というのは、建物の大きさによって最大1/6にまで固定資産税が減税されています。
「近隣に危害を与える可能性がある」「近所の迷惑となっている」と行政に判断された空家は、まず「特定空家」に指定され、その後、改善の行政指導に背いた場合にこの優遇措置が撤廃となります。
つまり空き家所有者は、まずは「特定空家」に指定されるのは、なんとしてでも避けなければなりません。気になる「特定空家」の条件ですが、放置をしていると簡単に指定されてしまいますので、注意しましょう。
例:国土交通省が示している条件の一例
● 既存の景観ルールに著しく適合していない場合 ● 多数の窓ガラスが割れたまま放置されている ● 立木の枝等が道路等にはみ出し、歩行者の通行を妨げている ● 門扉が施錠されていない、窓が割れている等、不特定の物が容易に侵入できる状態
● 既存の景観ルールに著しく適合していない場合
● 多数の窓ガラスが割れたまま放置されている
● 立木の枝等が道路等にはみ出し、歩行者の通行を妨げている
● 門扉が施錠されていない、窓が割れている等、不特定の物が容易に侵入できる状態
※細かい条件を確認されたい方は、国土交通省のホームページを参考にして下さい。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html
実は、この条件が満たされてしまっている空き家、非常に多いのです。
ですが現実問題、立木を道路にはみ出さないように手入れをしなければならない、近年では異常気象による被害も気になる中、きちんと管理をするのは容易ではありませんよね。
遠方であればなおさら、確認をしに行くのも簡単な事ではないはずです。
しかし、しっかりと管理をしなければ、固定資産税は実質増税し、最終的には強制撤去などの処置を取られることにもなりかねません。
今までは、「固定資産税の融通措置があったから」空き家を放置しているという人が多くいらっしゃいましたが、この法律施行によりもう一つ危惧すべきなのは、固定資産税の増税処置を恐れて、今まで空き家を放置していた人たちの売却が増えていくと予想されること。
つまり供給数が上がり、需要が減り、売れにくい空き家の価値がさらに下がっていく可能性があるということです。
空き家対策特別措置法は、空き家問題の解決にはプラスに働くかもしれませんが、空き家所有者にとってはマイナスでしかないんです。
解決策しては、固定資産税が増税しない内に、また空き家が売れる内に、なるべく早期に手放すことを強くおすすめします。
また、忘れてはいけないのが空き家でも【火災保険】の費用もかかるということです。
住んでいない自宅に火災保険をかけるのはもったいないと感じてしまう方が多く見受けられますが、現実的には、火災保険に加入しておくのが常識となっています。
たしかに日本の法律では、ご自身の自宅が出火元で隣に燃え移っても【失火法】という法律に守られていますが、今まで住んでいたご近所に迷惑をかけるのは忍びないですよね。
特に一番考えなければいけないのが、自然災害による被害で修繕が必要な時。
火災保険に加入をしていれば、保険の内容によっては修繕費がまかなえる場合もありますが、火災保険に加入していなければ、全ての費用が実費となってしまいます。
もちろん、何もせずそのままにしておけば【特定空家】に指定されてしまう恐れもあります。
だからといって住んでいない自宅にお金をかけるのはもったいないと感じてしまう方は少なくないはずです。
※今一度、ご自宅の火災保険の保証内容を確認して下さい。
また、火災保険に加入されていない方は、早めに加入をおすすめします。
保険内容の確認、保険の見直し、火災保険の加入をご希望の方、まずはご相談下さい。
特に保険が切れているのに気づかない方が増えております。確認のためにもまずはご相談頂けることをおすすめします。
ここまでの内容だけでも、空き家にすることでマイナスになることはあっても、プラスになることはないことがおわかりになるかと思います。
どうしても売却の決心がつかない方、やはり財産として残しておきたい方は、空き家管理代行サービス、または空き家の活用方法もありますのでご安心して下さい。
詳細については、下記より確認して下さい。
空き家管理代行サービス
県央建物管理
https://www.keno-tk.com/
ポイント3:空き家を解体して更地にするのは待って!
自宅を処分するにありがちなのが、建物を解体してしまうということです。
自宅が空き家となったとき、多くの家が築20年、30年を超えています。木造家屋は20年で価値がなくなってしまうといわれていますから、価値もないなら家を解体しようというお気持ちはわかります。
しかし、解体するのは待って下さい。
その理由は、更地にしてしまうことで【固定資産税】が高くなります。
先程もご説明しましたが、建物が建っている土地については、固定資産税が優遇されています。
その優遇率は、建物の大きさなどによっても異なりますが、最大1/6もの優遇がされています。
万一、建物を解体してしまうとこの優遇はなくなってしまいます。
既に購入者がいるなどは除いて、不動産を売却するには、数ヶ月から数年かかることもあります。
この売却出来るまでの固定資産税はもちろん現所有者となりますので、安易に解体することはしないで下さい。
また、冒頭でもご説明した、自宅売却の3,000万円控除に影響するという事です。
本来であれば、【持ち家に住まなくなってから3年目の12月31日までの売却】が建物を解体してしまうと期間が【1年以内】とかなり短縮されてしまいます。
すぐに売却できてしまえば良いかもしれませんが、1年以内というのは、状況次第では難しいこともあります。
以上の事から、なぜ建物解体をしてはいけないのかご理解頂けたかと思います。
まずはご相談下さい。それからでも決して遅くはありません。
まとめ
空き家となってしまった自宅の処分は柔軟な姿勢で臨むべき。
ご自身の大切な不動産という大きな財産の売却ですから、「少しでも高く好条件で」というのは誰もが思うことですよね。
しかし、最初に申し上げたように、空き家をそのままにしておくと「負」動産になってしまうことがあります。売却価格ももちろん大事ですが、「売り切る」ことを最大の目的に考えるべきでしょう。
需要もあり資産価値も高く、好条件で売れる見込みのある空き家であれば問題はありません。
しかし、空き家の多くは、期待以上の価格では売れないことの方が多いのです。
それでも価格を見直さない、売れやすさの向上もせずにただなんとなく売却に出していても、売れることはできないかもしれません。
売却のきっかけは「維持費がかかる」「管理をしなければ行政指導が入る可能性」ですよね?
売り出したからといって、これらのことが解消されるわけではないんです。
空き家は「売り切る」ことが最も重要です。どうしても空き家が売れないときは、次のようなことも検討してみてください。
「早期売却」と「高額売却」を両立してこそ、所有者にとって最大のメリットになります。
しかし、空き家の売却に求めるべきは「早期売却」です。
売却の目的を今一度お考え下さい。柔軟な姿勢をもって売却に臨むことが重要です。
最後に自宅の処分で失敗しないためのポイントを挙げてきましたが、ご自身がご健在の場合でも、相続の場合でも、空き家となった時点でまずは弊社に相談して下さい。
弊社では、売却にかかる税金の事、売却方法の選択肢も所有者様にとって最善のご提案できます。
また「管理ができない」「売れないかもしれない不安」「税金のこと」
空き家となってしまった家は、このような不安が尽きないですよね。
何度もいいますが、まずはご相談することをおすすめします。
慌てて解体やリフォームなどはせずに、現状の状ままで相談下さい。
センチュリー21 シーエステート
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